2021/8/7 Breaking Bad(視聴途上)

ぎばーノート~ギバー(Giver)という生き方の記録

すでに、2021/7/18 Netflixでも少し触れているのであるが、現在『Breaking Bad』というアメリカのテレビドラマを見ている。ようやくシーズン3に入ったばかりのところだ。

今日は少し違和感を覚えたことについて書こうと思う。

『Breaking Bad』は、ウォルター・ホワイトという、肺がんに冒された高校の化学の教師が、残りの人生を家族にお金を残すために、ドラッグの製造に手を染めるという話である。ドラッグの密売に関わっていたジェシーという教え子をパートナーにして、二人三脚でドラッグを作っては販売する。

ウォルターには、スカイラーという美人で賢い奥さんがいる。スカイラーは、アメリカの中流階級の婦人としては、まさに理想的な人物なのだと思う。

旦那がガンにかかったことを知り、深く悲しみ、取り乱し、とにかく生きてほしいと訴える。お金は何とかするから治療してほしいと懇願する。

子供の誕生祝いに、実の妹であるマリーから小さいティアラをもらう。それが、妹がジュエリー・ショップから盗んだものだということが分かる。(本当のところは分からない。英語で見ているので私が単に誤解しているだけかもしれない。)

それを知ったスカイラーは、妹を絶対に許さない。ある日はっきりという。「謝らない限りあなたとはもう話をしない」と。

スカイラーウォルターの治療費のため、友人の大学教授夫妻からお金の支援を取り付ける。ところが、ウォルターはそれを断ってしまう。夫は妻に内緒で、ドラッグの製造というとんでもないことを行っており、お金はすべて自前で調達している。でもそれを言えないから、妻には嘘をついている。

ある日母親にガンである旨を伝えに実家に帰ることになった。空港までスカイラーに送ってもらったが、それもアリバイ作りであり、その数日間ドラッグの製造に費やした。

スカイラーは夫が携帯を2つ持っている可能性があることを、前から不審に思っていた。ウォルターが手術する日、麻酔を打って意識がもうろうとすると、携帯に関するスカイラーの何気ない質問に対して、「どっちの?」と反応する。

これでスカイラーは顔色が変わる。おそらく、そこから彼女はいろいろ調べたのだと思う。夫が大学教授からの資金援助を全部断っていたこと、母親には会っていないこと、さらには夫が何をしているのかも知ったのである。

そこから彼女は、すぐに別居を申し入れる。脳性麻痺の長男であるウォルターJR.はそれに強く反対するが、一向に聞かない。さらには離婚するために弁護士に相談する。自分で突き止めた夫の真実に対して、夫の言い分を全く受け入れない。対話さえも拒否する。

こういうタイプの人を、正義感が強い、道徳観念がしっかりしている、曲がったことは許さない芯の通った人と評するのであろうか。

ただ、私は見ていて、違和感を覚えた。彼女の言動を見れば見るほどつらくなった。そこまで自分に厳しく他人に厳しい生き方って辛そうだし、仮にその周りに自分がいたら、自分も息が詰まってしまうのではないかと思った。

人の生き方は人それぞれであり、何もとやかくいう権利はない。そういう人がこの世に存在して全く問題ない。ドラマ的には、どうしようもない夫と対比して、むしろ善良な妻というキャラクターを演じさせているのかもしれない。
ウォルター・ホワイトは、とんでもないダークサイドにのめり込んでいる犯罪者なのだから、妻はむしろ犠牲者なのだ。

それでもなお、私は違和感を覚えてしまった。先入観を一旦外してもっとパートナーの言葉に耳を傾けることはできないだろうか。もっと楽に生きることはできないだろうか。もっと人を許すことはできないだろうか。

もっともこの原稿を書いている現在は、シーズン3の2までしか見ていないので、彼女はその後ドラマの後半で変わるのかもしれない。また、10年以上前のドラマなので、現在の世の中の価値観では、もう少し違った描き方がされるのかもしれない。

そんなことを考えながらドラマを見ている。