2021/8/9 夜と霧

ぎばーノート~ギバー(Giver)という生き方の記録

私は今日までヴィクトール・フランクルという精神科医を知らなかった、そして彼がナチス強制収容所での体験を元に著した『夜と霧』という本の存在も。

最近佐藤伝さんとのご縁があって、伝さんの「行動習慣ナビゲーター認定講座」に申し込んだ。しっかり受講しきってから、後日お勧めの文章を書こうと思っている。

なぜ、最初2講を受講しただけで「お勧め」と言えるかというと、まさにこの講座で『夜と霧』の出会いがあったからである。ミッションやビジョンを見つけるために、彼の体験記が非常に役に立つという。

今まで、ホロコーストについて、教科書以上の知識はほとんどなかった。あまりに残虐非道なことが分かっていたので、避けていたのかもしれない。

『シンドラーのリスト』は間違いなく見たと思うが、何も覚えていない。「戦場のピアニスト」は辛うじて覚えているが、廃墟で弾いたショパンのバラード第1番があまりにも美しく感動的であったからであり、最後にユダヤ人ピアニストを助けたドイツ兵が、ソ連の強制収容所で死ぬという強烈な皮肉が頭に残っているだけである。

少し前に、映画「杉原千畝 スギハラチウネ」をテレビで見た。これはまだ少し覚えている。ただし、これらは強制収容所の中を描いたものではなかった。その極限の状況の中で、人は何を考えどう行動するのか。ここには必ずしも光を当てていない。

『夜と霧』は、「これは事実の報告ではない。体験記だ。ここに語られるのは、 何百万人が何百万通りに味わっ た経験、生身の体験者の立場にたって『内側から見た』強制収容所である。」とフランクル自身が本の中で説明している通り、まだに内側が語られている。

本気で想像することは至難の業であるが、それでも極限状態に置かれたとき、自分は何を思い何を考えるのか、生きるとは何なのか、残りの人生があるならば、まず何をするのか、何をしたいのかを、思いを巡らすには、一つの大きなきっかけを与えてくれる

ミッション・ビジョンの話は、今では言い古されている感があるが、まず冒頭に『夜と霧』を紹介し、そこから具体的な思考プロセスに引きずり込んでもらっただけでも、この講座にすごい価値を感じている。

さて、相変わらずいろんなことが気になる私は、『夜と霧』に旧版と新版があることを知った。

どうやら、Amazonの新版の「著者からのコメント」によれば、「霜山版が依拠したのは初版(1947年館)ですが、このたび訳したのは、1977年の改訂版だからです。そこには、胸の奥底から震撼させられるような手直しがなされていました。その手直しから読みとれるのは、自著が政治プロパガンダに利用され、おびただしい血が流れていることに、フランクル氏が心を痛めていた、ということです。」という。(詳細は『夜と霧 新版』をクリック)

ページ数がかなり異なっている点が気になり、関連ウェブを検索したり、旧版と新版の試し読みを実施したり、カスタマーレビューを見て、どちらを読むべきかに時間をかけた。
ちなみにAmazonのカスタマーレビューは、毒にもなるし薬にもなるといつも感じている。私は大抵、星1から2を見る。星1は多くの場合、本と無関係なところでディスられていることが多いので、星2の評価を参考にすることが多い。そして上位レビューを見る。
そして、ありとあらゆる意見を包含した結果としての平均点も参考にしている。

今回は非常に甲乙つけがたかった。旧版の低評価は作品とは全く無関係の、「出版社の序」に原因があった。もろもろ斟酌した結果、自分は池田香代子訳の新版にした。現在読んでいる途中であるが、翻訳に違和感は全く感じていない。

追補(2021/8/10)

今読み終わったが、講座で紹介されていた言葉が出てこない。もしかしたら、新版では削除された箇所かもしれない。旧版も読んでみようと思う。