本日の午後は、WorldShift Basecamp #5「JUN AI/純愛-愛と愛花」の鑑賞&対話会であった。
「純愛」を見て
「純愛」という映画は、グレートインディーズデイの発起人リーダーの奥山さんがプロデュースをされている日中コリア共同制作映画。今回は、WorldShift BasecampのGIFT(※)でこの上映会を見ることができた。ちなみに、奥山さんは WorldShift Basecampのメンバーでもある。
※ 今回は本映画芸術運動の趣旨に鑑み、恩贈りによるご招待。参加費は不要。
Facebookの紹介文を以下に引用する。
*「JUN AI/純愛」とは?
純粋意識から溢れる愛、命の本源から溢れる真心、純粋な愛のエネルギー。それがこの映画の見えない主人公です。人間なら誰もが備える本質が目覚めた時、何が起きるのか?この映画はそのことを描いています。
(BasecampのテーマのひとつBeingを語るヒントも根底はここにあるのではないかと考えています)
*純愛プロジェクトについて
ひとりの女性ー小林桂子(製作総指揮・脚本・主演・現在は総監督)が描いたビジョンから生まれた社会芸術映画プロジェクト。現在はNPO法人純愛国際平和基金が総合企画を行っている。プロジェクト開始から8年間の製作期間を経て、2007年に日中共同製作映画「JUN AI/純愛」完成。国際映画祭18部門受賞。2019年、韓国国会議事堂広場前の1万人の観衆を前にしたスピーチのシーンを収録、公開から12年の歳月を経て、日中コリア共同製作映画「JUN AI/純愛-愛と愛花」が誕生した。映画に感動し、芸術運動に賛同した人と人とのつながり「純愛の絆」はこの芸術運動のもうひとつの作品である。
なお、この映画に興味がある方に対しては、今年いっぱい鈴木の方で恩贈りGIFTが可能なため、ご連絡いただければ鑑賞方法をお伝えできます。
さて、純愛を見て感じたことを以下に記載したい。
日本が戦争に破れ、満州開拓団がそこに取り残された。日本軍はまだ敗戦を受け入れられず、開拓団を守る気はない。中国人は日本軍にひどい目にあったため、日本人を目の敵にする。そんな中、愛さんは破傷風からか、瀕死の状態に陥る。そして、愛さんと恋人の俊介は一人の盲目のおばあさんとその子に家に引き取られることになる。おばあさんが身を挺して愛さんをかばったため、救われたのだ。
主人公の愛さんは、「優しさ」「思いやり」「感謝の気持ち」「芯の強さ」を持った女性である。彼女の中にあるこれらの要素が全体として「純粋の愛」と呼べるものなのではないか。そう思ったら少し「愛」とは何かに近づけた気がする。
そして、恋人の俊介は彼の人生として日本に帰国することを選ぶ。これは私の感じ方でしかないのだが、俊介の愛は普通の愛であり、愛さんの愛は純粋な愛だったのだ。この違いを何となく問いかけているのではないか、とも思った。決して、俊介の愛を否定している訳ではない。それでも「本質に目覚めた人が起こす奇跡」のすごさの前に、少しばかり自我のある愛が見え隠れするように映った。
さて、映画を見終わってしばらくしてから、山崎豊子の「大地の子」を思い出した。これはもうあまりに有名だと思うので、詳しい説明は省くが、私がなぜ思い出したかというと、主人公の陸一心は、心優しい中国人夫妻に拾われ育てられたからである。文革の時代、教師は目の敵にされたが、その間も養父は一心を徹底的に守った。
戦後から76年が経過し、戦後を満州で迎えた人の多くは、すでにこの世にいないと思う。しかしながら、戦後76年の間、中国に残り、中国人に育てられ、生き抜いた多くの日本人がいたのだと思う。そう思うと、それだけで涙が出そうになる。
私はビジネスマン人生の中で、結構な年数、中国関連の仕事に携わった。中国駐在時代は、毎日のように想定外が発生し、それがトラブルに発展し、心穏やかでない日々が多かった。自分の中に怒れる要素があることを知り、おどろきそして嘆いた。「俺は中国に来て性格が変わってしまった。もう日本に戻ったらかつてのように皆と友好的に仕事をすることはできないだろう。」とも思った。
そのぐらい性格が変わってしまったのだが、一つだけ言えることは、毎日ガチンコで向かい合っていたと思う。いつも本気で彼らにぶつかっていた。確かに声を荒げたこともあるが、その一方で私の語学能力の範囲内で、最大限思いやりの気持ちも示したつもりである。感謝を口に出して言うことは得意なタイプではないが、外国語だからこそ、違和感なく「謝謝」と口に出していた気がする。(うーん、ちょっと記憶に自信がないが。)
その結果、職場の同僚とは分かりあえた。今でもそう確信している。
だから、彼らとの思い出が強く残りすぎているため、中国人がよく外国人に対して見せる優しさに触れてしまうと、どうしても涙腺が緩んでしまう。
こんなことを思った。
ちなみに、「大地の子」は7月19日から8月23日まで、再放送されていたことを知らなかった。大変残念であるが、見逃してしまった。有料だがNHKオンデマンドで見ることは可能である。
WorldShift について
WorldShiftのスタートは、2009年9月に遡るようである。2012年には、「平和で持続可能な社会を実現するために自分自身を変える必要がある」といった宣言をしている。WorldShift20宣言はもっと長く、もっと難しい内容だ。
日本では2010年に一般社団法人ワールドシフト・ネットワーク・ジャパンを組織し、持続可能で平和な世界へのシフト(=WorldShift)を宣言・行動する人々が共感でつながる、アイデアとアクションの共有・創発・ 発信のためのプラットフォームを目指している。詳細はWorldShiftのリンクをクリック。
早速私もオンラインでWorldShift宣言をした。
さて、WorldShift Basecampとは何かというと、Facebookで「WorldShift Basecampでは、Vision/Being/Systemの3つのテーマでオンラインワークショップ&コミュニティづくりを行っています。」と書かれていた。今回の「JUN AI/純愛-愛と愛花」の鑑賞&対話会は、5回目であった。毎月1回イベントが行われている模様。