かつて私は、会計士としては大先輩であり、監査人として一緒に働き、友人として大変親しくさせていただいている方に触発されて、24時間制のジムに通っていた。
自分がジムに通うなんて想像もつかなかったが、筋力アップによりゴルフの飛距離を伸ばしたいといった、完全に間違った考えを抱き、ゴールドジムに加入した。これが2017年１月である。
ゴールドジムに入る前、１年間ぐらい区民センターのジムに通っていた。トレーナーがいたので、いくつかのマシーンについての取り扱いは分かっていたし、筋力もある程度ついていた。
ゴールドジムに入ってまず驚いたのは、周りの人々の体型と体格であった。ボディービルダーたちが、血管が切れそうな形相でバーベルやダンベルを上げ下げしている。実力もないのに、一気にメジャーリーグに入ってしまったようで、当初肩身の狭い思いをしたのを覚えている。
ゴールドジムの年会費は高いので、とにかく仕事の合間を縫って、通い続けることを自分に課した。2018年は原則月10回通うことを目標とし、年間120回を達成した。2017年は数えなかったが、ほぼ同じペースで行っていたと思う。
ところが、2019年の後半になると、仕事での行き詰まりが原因で、ついにジムにも行かなくなった。もっとも、2019年は出張が多かった。上海3回、オランダ2回、広州1回。オランダと広州の出張が連続し、２週間日本を不在にしてから、ジムは完全に行けなくなってしまった。11月から翌年の２月まで１回も行かなかった。もったいないと分かっていても、行く余裕は精神的に全くなかった。
物理的な時間がなくても、気持ちに余裕があれば行ける。行きたいというモチベーションが保たれているからだ。2019年の前半までは目標のペースを維持するために、今日は絶対に行くと決めた日には、深夜に行っていた。24時間営業なので開いているのである。そして、タクシーで帰った。深夜の３時に行って４時半ごろ帰った日もあった。
あの生活は懐かしいが、もうそこに戻ることはないだろう。そもそも、目標達成のために何が何でもやり通すという、ストイックなやり方は、今の時代には合わないことがようやく分って来た。年齢の要素もある。
さて、前置きが長くなったが、今回ジムを再開したのも、別の友人がきっかけである。SNSでジムに行っていることを教えてもらい、健康的な食事とダイエットの話をした。そのときは、マスクをして運動していることを聞いたので、すぐに行こうとは思わなかったのだが、翌日ぐらいに、ふとジム行きがよいアイデアであることに気づいたのである。
まず、７月からレンタルオフィスを借りたのだが、家とオフィスの途中に２件、24時間制フィットネスがある。これならば、通り道なので毎日でも通えると思った。次に事務所に終日いると、どうしても眠くなるし中だるみが生じる。そんなときジムにいって軽くリフレッシュすることができる。これもメリットだと思った。そして、これら２つのジムは、ゴールドジムよりはかなりお安い。６割ぐらいである。
早速調べに入った。「エニタイムフィットネス」と「ファストジム24」なのだが、最終的に「ファストジム24」に決めた。
決め手はキャンペーンが少し安かったこと。それに、水素水オプションが２ヶ月間無料だったことも、ちょっと楽しみだった。さらにもう一つ、オフィスから家とは反対方向に歩いて６分のところにもあったことも、昼に事務所から行くには利点だ。
エニタイムフィットネスと比べたら店舗数ははるかに少ないのに、たまたまこの地域に２つ隣接して存在しているのは、不思議であり魅力であった。（コロナで経営が苦しくなっているのは間違いないので、どちらかが閉店となるリスクはある。実際にその点について聞いてみたところ、「会員数がともに結構多いので、それはないと思う」という回答であったが。）
でも本当のところ、７月31日の夜時点では、エニタイムの方がマシーンが若干多いので迷っていた。ところが、妻が何気ない一言を放った。「いつかもっと安いキャンペーンが出ると思うから、そのとき乗り換えたら？」と。これが本当の決め手だった。
さて、８月１日の夕方以降は、グレートインディーズデイで忙しかったのだが、事務手続終了間際の17時過ぎにウェブで申し込み、現地に駆け込んでセキュリティーカードの付与を受けた。
そして、まだグレートインディーズデイに戻り、フィナーレが終わってから、ジムに行った。22時半過ぎだ。
うん？前と変わっていない。 目標達成のために何が何でもやり通すという、ストイックなやり方はやめたのではないのか。いやいや、今日８月１日はグレートインディーズデイで深い感銘を受けたから、「今日がはじまり」（これはフィナーレのプログラムで発起人の一人であるRomiさんが言った言葉。）にこだわっただけである。
ファストジム24に加入して、意外に見過ごしがちないい点が１つあったので触れておきたい。ファストジム24は、土足での使用を認めている。さすがに革靴はNGだが、「運動に適したシューズであればビジネスシューズのままでも履き替えずにご利用いただけます。」ということになっている。
もっとも、エニタイムフィットネスも土足OKのようなので、両者に差はないが、ゴールドジムのときは、毎度上履きを持参しなくてはならず、これが結構かさばっていた。
外履きでよければ、行く予定がなかった日でもふらっと行ける。このメリットも大きいかもしれない。
※「2021/8/2 ジム再開」としているが、実際には8/1から始めたということである。
