本日、入居を予定しているレンタルオフィスの内覧に行った。思ったよりもやや小さい印象があったが、想定外のことはほとんどなかった。一部壁紙が破けていたので、それは直してほしいと伝えた。
申し込んでから空きが出るまで半年かかった。しかし、今から思えばタイミングはベストである。
これは、あとで整理して「ぶっつけ本番!アラフィフからの独立~『天職』を見つける旅」に書こうと思うが、一人ビジネスを始めるに当たり、どんなオフィスを選ぶべきかについての考慮要素について、簡単に触れてみたい。
〇譲れない優先順位の選択
〇家賃
シンプルに言うと、この2つだと思う。しかしながら、「譲れない優先順位の選択」を絞り込むのはなかなか難しい。本当に人それぞれだと思うので、ここでは私が何に絞ったかを書いていく。
その前に、重要だと思われるので、ここに至るまでどれほどのリサーチをしたのかについて書く。
昨年11月から12月にかけて、ネットでかなり調べた。オフィスといっても大きく3つに分かれる。
「バーチャルオフィス」、「コワーキングスペース」、「レンタルオフィス」
「シェアオフィス」と言われることもあるが、それは概ね「コワーキングスペース」と理解してよいように思う。
「バーチャルオフィス」は、読んで字のごとく、リアルの場所がない事務所。つまり住所だけ登録する事務所である。法人の住所登記も可能である。通常郵便物を受け取ってくれる。電話やFAXも利用できたり、中には会議室だけ時間使用できるところもある。
「コワーキングスペース」もその名の通り、あるスペースを会員が共用して使えるというもの。通常Wi-fiは使える。コピー機やコーヒーマシンなども使えるところが多い。一つのコワーキングスペースを使えるところもあれば、複数拠点を使ってもいいものもある。
「レンタルオフィス」は個室が使える。個室には、大きくブース型と完全個室の2つがある。「コワーキングスペース」が併設されていると、そこも使えることが多い。あるいは、他拠点の「コワーキングスペース」も使える場合もある。
「レンタルオフィス」は通常の賃借とどう違うのか。私の理解では、レンタルオフィスは、運営会社が多くのファシリティを提供するのに対して、後者はそれがない。すごく乱暴な言い方をすれば、Wi-fiと机と椅子がついていると言えばよいかもしれない。後者は家賃というが、前者は「基本利用料」ということが多い。(なお、レンタルオフィスも別途共益費相当は取られる。)
最初は、コワーキングスペースで探した。理由は圧倒的に安いからだ。ファシリティーが充実しているところが多く、これで十分だと思った。ところが、私の場合、YouTubeチャンネルの開設を視野に入れていたので、「コワーキングスペース」だと録画ができないことに気づいた。ホワイトボードなどの持ち込みも当然不可能だ。
そこで、「レンタルオフィス」が事務所の賃貸で悩んだ。自宅から徒歩20分圏内で探すと、たくさん出てくる。3社ぐらいの不動産の仲介屋さんに、物件を5-6件見させてもらった。
自分が支払える家賃で出てくる物件は、とにかく古かった。築40年以上だ。すべて新耐震基準が採用された1981年より前である。古いと多くの場合、独特のにおいがする。建物全体がにおう場合が多いので、部屋を換気しても取れないものだ。それと、中には鍵がボタン式で鍵を忘れるとインナーロックしてしまうものもあった。
平日ほぼ毎日そこで働くことを想定すると、私のような大手監査法人で長年働いた人間には不可能であることが分かった。ちなみに、少し脇道にそれるが、エレベーターのないビルも多く、この場合階が上になるほど家賃が安い。
なお、家賃に関しても、ランニングを同じ水準で検討してしまうと、初期コストがかかるので、「レンタルオフィス」と比べて割高になる。従来型の賃借では「敷金・礼金・仲介手数料」がバカにならない。オフィスの場合、少なくとも敷礼はかなりの期間分発生する。それに2年ごとに更新料が取られる。その点からも、「レンタルオフィス」一択だと思った。
「レンタルオフィス」に絞り込んだが、家賃、すなわち基本使用料+共益費がピンキリだ。これはここでは紹介しないが、運営会社をいろいろ調べていくと分かる。運営会社で有名なのは、TKPが買収したRegus、ソフトバンクグループのWeworkなど。自分が決めたのは、もちろんそのような大手ではない。
さて、ようやく「譲れない優先順位の選択」に入るが、人それぞれと言いながらも、おそらく多くの人に共通する大事な点が2つある。1つは窓付きかどうか。もう1つは広さだ。
下見に行くと、どんなに狭くても、「どうせ一人だから、まあ机と椅子があれば十分」とか思いがちだが、本当にそうかどうかは慎重に見極めるべきである。1人用オフィスの場合、多くの場合広さは2.5平米から3平米超である。内覧しないとイメージが湧かないと思うが、机と椅子があると、もうほとんど身動きができない。1.7m×1.7m=2.89㎡だから、(正方形だとしたら)身長が170センチ以上の人は横になることができない。
もう1つの窓。これが一番伝えたいことだ。調べていくと分かると、窓付きかどうかは、大抵情報開示されている(広さは必ずしも開示されていない)。窓付きだと値段がかなり違う。逆に言えば、安いと思って飛びつくと、それは窓なしである。
平日9時ー5時ずっといるとは言わないが、多くの時間を過ごす空間で、窓なしは多分耐えられない。これが私の率直な感想だ。また、窓ありといっても、さまざまなので注意したい。壁の一方向全面が窓なのか、小さい箱型なのか、はめごろし窓(開かない窓)もたくさんある。
最終的に私が選んだ部屋は、予算を1万円オーバーしてしまったのだが、あらゆる角度からみて、許容範囲と判断した決断した。数日後に鍵のデリバリーが完了すれば引っ越しだ。その日を楽しみにしている。