英語については、当初別途コーナーを設けて、自分の奮闘記を公開しようとも思っていた。
しかしながら、自分のあまりの出来なさ加減を、公の場に発信しても、できないままの自分である限り、皆さまの役に立つ情報とはならないため、3月末からリリース日までの間に断念した。
そこで、日ごろの英語学習の中で、約に立ちそうなことを豆知識的に披露していきたい。
日本語のリピーティングができない
今、ほぼ隔日でオンラインレッスンを受けているのだが、本日の先生は、最も厳しく緊張感のある日本人講師である。
3分程度の英語の動画を(見ながら)聞いて、音を拾っていくレッスンだった。
〇 Sometimes I spend my time thinking.
この言葉に対して、私は最初、
Sometimes I stand for と言いかけて、Sometimes I stand of my thinking.
と回答している。そして、最後まで”spend”が聞こえなかった。
“spend”は確かに聞き取り能力に起因するので、訓練を続けるしかないのだが、注目してほしいのは、for/of という余計な音や、timeが欠落している点である。
・こんなに短い文章なのに暗唱できない。
・自分の英語知識が働いて勝手に文章を作ってしまう。
この事実を冷静に受け止めなければならない。
数年前、自分はアイ・エス・エス・インスティテュートという通訳者・翻訳者要請スクールに通っていた。(通訳者・翻訳者を目指すなら老舗の学校である。関心のある方はリンクをクリック。)最初は、カウンセリングを受けた結果、ビジネスコミュニケーションコースに入ったのだが、その後急に、通訳者養成コースを受講したくなり、同コースに半年間通ったことがある。
もとよりこの年齢で「中国語通訳者」になろうとは思っていなかった。確か当時すでに、2020年の東京オリンピックは内定していたと思うので、少しは中国人に道端で通訳してあげられればいいかなぐらいには思っていたかもしれない。
そのとき、通訳者コースを受けて、最初に衝撃を受けたのは、日本語のリピーティングが全くできないことであった。通訳者コースの受講生は、中国人と日本人の両方である。(この組み合わせは本当に面白い。)なので、日本語と中国語を完全に平等に扱って授業が進む。
日本人受講生ならだれでも楽勝と思われる日本語が出てこない!
つまり、英語ができない原因の1つは、短い言葉をまるごと正しく保存できないことなのである。
他の日本人も文章が長くなると完璧にいうことはできないとこぼしていたが、私ほどの衝撃を受けている感じではなかったので、これは私固有の問題かもしれない。
それから私は、家に帰ってニュースを聞いて、それを繰り返すことをぼそぼそやったことがあるが、やはり全然正しく繰り返せない。
私は成人の日本人なので、ニュースの事実は正確に理解している。
そこで、さらに思った。「もしかしたら、人の言うことを正確に理解しているつもりで、勝手に自分の脳で書き換えていないか。」と。この話は、深い話であり、どんどん本題から外れるので、今後別の機会に書きたいと思う。
過去の英語知識が働いて、勝手に文章をでっちあげる
さて、次に、勝手に文章を作ってしまうことだが、これは日本語では起こらない。日本語は文法など全く意識せずに普通に言葉を使えるからだ。英語になると、そうはいかない。
全身を集中させ、一言も漏らすまいと、緊張し体はがちがちになって、覚えようとする。その結果、”stand”と聞こえた瞬間、”stand for”という熟語が勝手に頭に浮かんだのだと思う。
“stand of”はどう考えてもおかしな英語だが、それは”think”に引きずられ勝手に作り出されたものと思われる。
今の自分は、覚えられないという恐怖心が、自らのCPUを下げ、何事もがんばろうとするいきみ・緊張感が、さらにパフォーマンスを下げ、それを過去の英語知識で取り繕おうとする悪循環に陥っている気がする。
リスニングはリスニングしてはいけない
同じ先生が、過去の授業で「音に注目してはダメ」「意味を最初からつかみに行こうとしなければいけない」と言っていた。「リスニング(この言葉自体がものすごく語弊がある!)は、リスニングしてはいけない。聞いちゃだめ。メッセージを捉えに行こうとするんです」と。
つまり、このことが意味することは、「リピーティング」するにせよ、最初から音を拾いに行ってはだめなのではないか。意味を拾う、メッセージを拾う姿勢ならば、sometimes、I、time、thinkingでだいたい意味はつかめる。仮に”spend”が最後まで”stand”にしか聞こえなかったとしても、最初からもっと英語を、ほぼ正しくすくいとることができるような気がする。
今日はこの文章を書きながら、自分の中の頭の整理ができた気がする。
本日の学習のメインは、以下の通りであったが、またどこかで書いてみたいと思う。
・横棒で伸ばさずに母音の幅をぎゅっと短くする意識
・浮き彫りの差の激しい英語の発音で、リズム感をキープしたまま、音の柱の間に音をさりげなく挟み込む練習
・子音につながる音節尾のほとんど発音されない破裂音
・子音と母音のリンキング