2021/6/25 ビジネスコンサルティングの神髄(ジェイ・エイブラハム)

ぎばーノート~ギバー(Giver)という生き方の記録

アメリカの著名な経営コンサルタントに、ジェイ・エイブラハムという人がいる。

私は、長きにわたり監査法人にいたため、経営コンサルタントといった人たちにはあまり興味を感じたことがなかった。また、マーケティングという言葉は大学のころから、幾度となく聞いてきたが、実際どんな学問あるいは概念であり、それがビジネス上どれほどの重要性を持っているのかも、あまりピンと来ていない。

そんな自分が、いやそんな自分だからこそというべきか、ダイレクト出版の、ダイレクトレスポンスマーケティング戦略にまんまとはまって、あらゆるコンテンツを購入することになってしまった。Wikipediaによれば、その生みの親がジェイのようだ。

現在、ダイレクト出版が提供するジェイの「アブラハムマスタークラス」という公開コンサル事例の収録ライブラリーにお試し入会している。

中身について、ここでつまびらかにすることはできないが、ジェイのウェブを通じた公開コンサルティングを視聴して、こういう人こそがプロ中のプロなんだなと、強く感じた。

まず、質問者が一通り質問のために発言すると、大抵いくつかの質問を聞き返す。それは、ターゲットの顧客層だったり、取り扱っている商品の若干の詳細だったり、きわめて基本的な質問だ

その後、立て板に水のように、浮かんだアイデアが次から次へと出てくる。それも分かりやすく非常に理路整然とだ。そして、すごく驚かされるのは、過去自分が関わった事案、あるいはマーケティングの世界では有名なエピソードについて、実に正確かつ詳細に記憶しているのだ。特にその会社のビジネスについて語るとき、一切の省略やいい加減さがない。会社の社長もそこまで一気に語れるかというほど、明晰に語る。

ジェイは自分のコンサルティングのことを、「私が学んできたやり方は、非常に独自なんです。そして、精妙なニュアンスがあるんです。だから、説明の仕方一つとっても他とは違うんです。」と言う。「だから是非、私の言っていることをそのまま聞いてください。」と。

私はピンで活躍する経営コンサルタントの知り合いがいないので、彼が今語っているそのやり方が独自なのかどうか、本当のところよくわからないが、あれだけ間髪入れずに語っているにも係わらず、スピーチで使う言葉は、長い年月をかけて、より正確により精妙に、選択しているのであろう。

それだけに外国人へのコンサルティングは通訳が命になる。今回採用している通訳は、超一流の方を同時通訳者として採用しているのだと思う。実際に聞いていてストレスが全くなかった。

時に話が哲学的なところに行くことがあるが、「ミッションを持つということは相手のためである」とか、「恋をすべきは(自分の商品ではなく)顧客である」とか、ビジネスが長続きし、そして富をもたらすのは、最終的にはメソッドではなく基本的な考え方にあるということが、腑に落ちた。

まず自分がやるべきことは、会社を辞めてチャレンジしたいことは何か、それは誰に対して何を提供するものなのか、これを徹底的に考え続ける先に、自分の本当のミッションが見えてくるのだと思う。

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