2021/6/18 外国人コミュニケーションのすばらしさ

ぎばーノート~ギバー(Giver)という生き方の記録

英語の授業をほぼ隔日で受けている。課題は決まっているのだが、雑談で終わることも多い。こちらとしては、予習をして臨んでいるので、型にはまった授業よりは歓迎だ。(予習で課題は大抵クリアになる。)フリートークの方がリスニングの勉強になるので、特に不満はない。

タイトルに外国人と書くのは、ちょっと広すぎるので抵抗があったのだが、先生は、イギリス人とアメリカ人とオーストラリア人、それにカナダ人、ニュージーランド人なので、やむなく外国人とまとめることにする。

「最近はどう?」とか、「今週は何をした?」とか、「ビジネスの調子はどう?」とか、あいさつ言葉のように聞かれる。その都度、私は金になることをやっていないので、ブログサイトを立ち上げたとか、友達みんなにFBでアナウンスしたとか答える。

そのときの相手の回答はいたって前向きだ。Amazing!, Cool!, Fantastic!, Awesome!そしてCongratulation!面白いのは、各先生口癖があるということだ。Coolという人はCoolを連発するし、Fantasticという人はその言葉ばかり繰り返す。Awesomeは女性のアメリカ人の先生の口癖だ。辞書を引いてはじめて意味を知った。

「お金を生むのか」とか、「そんなことばかりやって大丈夫か」などというネガティブなコメントは一切ない。
最初は、私の英会話のレベルが低いから、そこまでの質問はできないので、聞いてこないのかなと思っていたが、どうもそれは違うようだ。

毎日何かに打ち込んでいること、新しい出会いがあったことを話すと、(日本語的には)「すごい!」とまずほめてくれて、関心を持ってくれる。

今日は、上述のアフロヘアのチャーミングな若い女性の先生だ。まさに機関銃トークなのである。正直半分ぐらいしか分からない中、(何を言っているのか)聴き返しながらしゃべる。会話上、感情の起伏もストレートで、笑ったりびっくりしたり悲しんだり。こちらは50分の授業を終えるとまさにぐったりだ。でも、すごく楽しいので、なるべくレッスンを増やしてもらうよう、事務局に依頼している。

「ブログで何かいているの?」と聞かれ、「私の毎日の日常」と答えたら、予想外のハイテンションの回答で、「Great!それは私が聞きたいこと。私はあなたの日常が知りたい!あなたの日常は何?」と止まらない。
こちらが「新しいビジネスを始めたばかりなので、その過程で経験している毎日をみなにシェアしたい」というと、「それは正直いって本当に素晴らしい戦術だ。それはいろんな人にコネクトすることを助ける。それはスーパー成功する。」と矢継ぎ早に褒めちぎる。嫌味は全くない。

日本人の反応とは全く違うのだ。他の先生も総じてポジティブなことしか言わない。これには、最初は戸惑ったが、慣れてくると素直にうれしい。個としてのチャレンジを心から応援するという気持ちが感じられる。

ちなみに先生は、私の関心にとどまらず、「日本人は本当にすごい、新聞とか雑誌である人の特集を読むと、日本人は本当に素晴らしい人生を送っている。大変興味深い。私の知っている人はみんな趣味を持っている、ただの趣味じゃない、得意分野だ。」と日本人を尊重してくれている。

さて、最近は結構踏み込んだ話もするようになった。前回は、「安倍晋三はどう思う」と聞かれ面食らったが、私がたどたどしく答えると、時に、「えー?」「本当?」とか甲高い声を上げるから、こっちも誤解されないよう必死に回答を見つける。向こうは、ひたすら質問を突っ込んでくる。それも、非常にシンプルに。大抵WhatかWhyの繰り返しだ。(質問自体は、中3までに習うシンプル英語。)

ブログ話の流れで、ブックレビューや中国古典についても説明するはめになった。おすすめの中国古典は何と聞かれて、「三国志演義」が答えられない。別に「演義」をなんと訳すのかといった高尚な悩みではない。三国時代が答えられないのだ。調べた結果、英語では”Three Kingdoms period”ということが分かる。

中国人の気質が大好きという彼女は、「日本人は中国人が好きか」とストレートに聞いてくる。「一般的には自分の親の世代はあまり好きではないと思う」と答えたら、また機関銃で撃たれてしまった(笑)。苦し紛れに、中国人と実際に接する機会が少ない、毛沢東の時代のイメージがあるからだ、なんて答えると、どんどんドツボにはまる。

このレッスンは、私に多くのことを教えてくれている。1)伝えたいことがあること、教えたいことがあること。これが一番重要だと思う。ビジネス風に言い換えれば、「コンテンツ」だ。これがないと始まらない。

次に2)コンテンツを的確に伝えるには、キーワードを知っておく必要があるということ。もっとわかりやすく言えば、名詞である。最近、英語でなんて言うか全くわからなくて困った言葉を、以下羅列してみる。

万里の長城
協調路線
象徴
信仰
三国時代
大躍進政策
文化大革命

知らないと、「英語でなんていうか分からないなあ。あのー、昔北からの侵入者を防ぐために作った何千キロにも及ぶ壁で、、、」と一生懸命キーワードの話をしなければならないので、言いたかったことを伝える以前に、疲れ切ってしまうのだ。また、象徴や信仰といった抽象名詞は、それに取って代わる言葉を見つけるのが難しい。私が「それは一種の信仰に似ている」と言いたいのに、「信仰」が分からないがために、”religious”を使ったら、飛び上がって驚かれてしまった。

伝えたいことはたくさんある。特に、私が自分の業務上経験してきたことや、趣味などは、いくらでもしゃべれるし語りたいことなのだから、それは英語で説明できるよう、そのために必要なキーワードはストックしておこうと思った

そういったアプローチで英語を勉強するのは、発見があり面白い。また、口に出して繰り返す話す可能性が高いので、覚えるのも苦にならない。よりシンプルな英語にまとめようとする過程の中で、自学で英語力が伸びるような、そんな気がする。

ちなみに、大躍進政策は、中国の現代史に詳しくないと、私の世代も含め、それ以下の人達は全く知らない言葉かもしれない。英語では、”Great Leap Forward“ということを知った。うん?大躍進をそのまま一字一句英語にしたの?でもこの訳は名訳ではないか。「偉大なる飛躍で前へ。」Unrealisticなにおいがプンプンする。皮肉が込められていると思うのは自分だけだろうか。

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