本日、相続税の件で、銀行時代の後輩に相談に行った。彼はすでに独立して13年、渋谷のマークタワーにオフィスを構えている。銀行時代に税理士の資格を取り、税務アドバイザーの専門職なったと思う。その後転職し、独立した。
何度か彼が主催する年1回の異業種交流会に参加させてもらい、関係が続いている。
今回は、我が家の相続税について、基本的なことを教えてほしいため、こちらからアポを取った。初回は無料でいいですという大変ありがたいお言葉をいただき、それに甘えてしまった。
ここでの本題は相続税ではなく、会社についての話である。
「不動産投資を始めたいので、もう1つ新しい会社を作ろうと思っている」と切り出したところ、「今の会社でやればいいじゃないですか」と間髪入れず反応があった。
「いや、今の会社は不動産は定款目的に入っていないし、そもそも全く別のことをやるために作った会社だから」と答えると、「定款目的を追加すればいいじゃないですか」と、これまた素早い回答。
「会社というのは思っているほどうまくいかないことが多い。ある事業で伸ばそうと思ったらうまくいかず、他の事業がたまたまうまくいったこともある。それも時代に応じて変わっていく。今はこれで儲かっているが、過去は別のもので儲かっていたなんてことはよくあること。多角化することでリスクヘッジにもなるし、わざわざ別会社を設立するのは不効率ですよ。」
「別々になると損益は通算できないし、税務的にはあまりいいことがない。また、銀行の見方からすると、沢山会社を設立する人は、極端な話、ダメな会社は有限責任の範囲で債務免除してもらえばいい(要するに倒産)と思っている人も世の中いるようで、どこか信用できないと思うらしい。」
これは税理士として長年中小企業を見てきた経験から言えることなのだろう。非常に納得感があった。
加えて、給料をどちらからもらうとか、社会保険の紐づけをどうするかなど、嫌らしい問題が存在していたので、気持ちが楽になった。これも、当たり前のようなことかもしれないが、プロに教えてもらわないと全然気づかないことであった。